大腸カメラは2Lの下剤を必ず飲まないといけないの?

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大腸カメラは2Lの下剤を必ず飲まないといけないの?
望月 暁

理事長・院長 望月 暁

所属学会・資格

  • 医学博士 (研究テーマ:消化器内視鏡治療)
  • 日本消化器内視鏡学会関東支部評議員
  • 日本消化器内視鏡学会専門医・指導医
  • 日本消化器病学会専門医
  • 日本内科学会認定医
  • Digestive Endoscopy reviewer

HP
https://www.gutclinic-tokyo.jp/

基本的には飲んでいただくことになりますが、飲みやすくなる工夫や飲まずに胃カメラから注入する方法もあります。

Q.大腸検査に下剤が必要な理由とは?

A.大腸内に便が残っていることで検査の精度が下がったり、場合によっては検査自体ができないことがあります。正しく検査を行えるためにも、まずは大腸の中に溜まっている便をきれいに排出していただくことが大腸検査の手順となります。

Q.下剤とは具体的にはどのようなものですか?

A.1.8L~2Lほどの液状の下剤を約2時間程度かけてゆっくり飲んでいただきます。下剤が効く時間も個人差がありますが、例えば便秘のない若い方であれば飲んで30分ほどで反応があり、1-2時間程度で大腸内がきれいになります。便秘が強い方は2L全て飲んでもトイレに1回行くか行かないか程度の効果しか表れない場合もあります。その場合には下剤を追加で飲んでいただく必要があります。腸蠕動を促すため、下剤を飲みながら歩行するなどの軽い運動を加えることも、腸にほどよい刺激を与えるのに効果的です。
検査自体は特に難しいものや体に負担をかけるものではありませんので、安心してお受けいただければと思います。

Q.途中で気分が悪くなったり、体調が悪くなった場合はどうしたらいいの?

A.状況にもよりますが、気分が悪くなられる方の多くは下剤の味に対する抵抗感です。その場合は、味の変更などもできますのでご相談ください。例えば当クリニックでは、さっぱりしたスポーツドリンク味や梅味などもご用意しています。味を変えることで引き続き下剤を飲み進めていただくことが可能になります。また、摂る水分を変えてみたりなど、ご自身でできる工夫もあります。それでも体調が悪くなられたり、検査を受けられる状態ではない場合にはスタッフまでお声がけください。
また、貧血は胃癌や大腸癌の兆候のひとつと考えられているため、貧血による体調不良は基本的には中止理由にはなりません。

Q.下剤を飲みやすくする工夫はありますか?

A.下剤の味の種類を複数ご用意し、好みに合った飲みやすい味をお選びいただけます。また、どうしても量が多くて飲めないという場合には、飲む下剤の量を抑えたものへの変更もご相談いただけます。その代わりに他に飲む水分の量を増やしていただく必要があります。合計としての2Lという分量はさほど変わりませんが、下剤自体の量は少なく抑えることが可能です。しかし、下剤の量を減らすことで洗浄能力は低下しますので、第一選択としては通常の下剤での方法を推奨しています。

Q.下剤の効果が十分に得られない場合にはどうしたらいいですか?

A.強い便秘をお持ちの方などは、追加で下剤を飲んでいただくことがあります。例えば当クリニックでは、下剤の強さも5段階のレベルでご用意しております。ご自身の便の状態に応じて、最適な下剤を選択いただけます。
また、検査前の食事をなるべく食物繊維の少ない食事にすることも、便の出やすさにとても関係しています。食事内容に気をつけることは検査当日のスムーズな便処置に繋がります。

Q.下剤を中止するケースとはどんな場合ですか?

A.腸閉塞や、腸の病気などで便が全く出ない方などは下剤を使用できません。医師に相談の上、検討が必要となります。また、血圧が異常に低下している方や高熱の方など、検査を受けること自体がそもそも難しい状態にある方には、医師と相談の上、中止する場合があります。検査に不安を感じるような体調の場合には、事前に検査予定の医療機関に問い合わせて再度調整いただければと思います。

Q.どうしても下剤が飲めない場合にはどうしたらいいの?

A.胃カメラの検査の際に、下剤を直接的に腸内に注入するという方法もあります。その後 排便し、腸内がきれいになってから大腸内視鏡検査を行うという流れです。しかし、腸閉塞の可能性がある方、ご高齢な方、全身状態がよくない方にはできないことがあるため、医師との相談が必要となります。まずは通常通り下剤を飲んでいただく方法を推奨しています。

抵抗感よりも病を見つけるチャンスと前向きに捉えて

大腸検査に対しては抵抗感のある方は多いと思います。しかしながら、大腸癌をはじめとする重大な病が見つかることも実際の診療現場では決して少なくありません。苦痛を軽減するための選択肢も数多くご用意しておりますので、ご自身の希望により近い方法で大切な検査をお受けいただければと思います。

クリニック紹介

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