VOMITING

吐き気・嘔吐

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吐き気・嘔吐

意が必要な吐き気・嘔吐について

嘔吐は、胃の中のものを口から勢いよく戻してしまう状態で、吐き気は嘔吐してしまいそうな気持ちの悪い状態です。吐き気は医療用語では悪心と言います。
嘔吐は、体内に入った悪いものやのどにひっかかってしまったものを、できるだけ早く体外に出そうとして起こる自然な反応でも起こりますが、何らかの疾患から吐き気や嘔吐が起こることもあります。お酒を飲み過ぎたなど原因がはっきりしている吐き気以外で吐き気や嘔吐が続くようなら、おはやめに消化器内科を受診して原因をつきとめる必要があります。

吐き気や嘔吐なども市販の薬で改善する場合があります。しかしそれで放置してしまうと、原因疾患の発見が遅れてしまうことがありますので、一度は消化器内科を受診しておきましょう。また、原因が分かっている場合も、何度も繰り返すようであれば、単なる食べ過ぎ・飲み過ぎではない可能性もありますので、この場合も念のため受診することをお勧めします。

吐き気

き気・嘔吐の原因

嘔吐は、脳幹にある嘔吐中枢という部分が、消化器の圧力や化学反応、のどの奥にある嘔吐反射領域などからの刺激を受け取ることで起こります。そのため、のどの奥に何かがつかえてしまった場合や、食べ過ぎによる圧力、飲み過ぎによる化学反応、細菌による感染などで吐き気や嘔吐が起こることになります。しかし、こうした原因がなくても吐き気や嘔吐が続く時は、何らかの疾患が嘔吐中枢を刺激している可能性もあります。嘔吐中枢を刺激する疾患は消化器のみではなく、脳の障害や心臓病など命にかかわるものの可能性もあります。少しでもおかしいと思ったら、すみやかに医療機関を受診してください。

吐の始末について

嘔吐は感染症や食中毒などで起こることもあります。吐瀉物には細菌やウイルスなど感染力の高い原因物質が含まれていることが考えられます。そのため、吐瀉物を始末する際は、必ず使い捨てのポリ手袋とマスクを着用し、吐瀉物はポリ袋に入れてしっかりと密封し廃棄し、始末した場所を漂白剤などで消毒する必要があります。また、その際に着用していた衣類は他のものとは別に洗濯し、最後にしっかりと手を洗っておきましょう。

き気・嘔吐の症状を起こす疾患

急性胃腸炎

細菌やウイルスによる感染が主な原因で急激に起こるのが急性胃腸炎です。ノロウイルス、ロタウイルスなどのウイルス、腸炎ビブリオ、サルモネラ菌、病原性大腸菌などの細菌が原因となることが多く、特にノロウイルスやO-157に代表される病原性大腸菌など激しい症状を起こすものがあります。幼児や高齢者などは脱水を起こしやすく、水分が補給できない場合は、入院して治療する必要がありますので、注意深く見守ってください。また海外から帰国して症状があらわれた場合などは、その旨医師に正確にお伝えください。

腸閉塞

外科手術の痕やがんなどによって腸管が閉塞してしまうのが腸閉塞です。そこから先に便やガスが流れなくなり、腹部膨満感などと共に吐き気・嘔吐などがあらわれます。生命にかかわることもあるため、緊急受診してください。

急性虫垂炎

虫垂炎は最初心窩部(みぞおち)あたりの痛みとともに吐き気などが起こります。痛みはだんだん下がって最終的に右下腹部が痛みます。炎症が軽い場合は抗菌薬などで散らすことも可能ですが、重症になると腹膜炎を起こすこともあり、開腹手術が必要になります。

急性胆のう炎・胆石

胆のう炎や胆石などの胆のう疾患は、右上腹部の痛みとともに吐き気や嘔吐などが伴うこともあります。

狭心症・脳卒中・緑内障発作など

心筋梗塞や狭心症などの心臓疾患、脳梗塞や脳出血などの脳血管障害、脳炎や髄膜炎などの脳疾患、急激眼圧が上昇する緑内障発作などで、吐き気や嘔吐といった症状を伴うことがあります。 心臓疾患では胸部や心窩部の激しい痛みを伴う事が多く、脳疾患では片麻痺や言語障害、強い頭痛などを伴うことがあります。緑内障発作は脳血管障害と症状が似ているため、しっかりと鑑別して眼科の治療を受けることが大切です。いずれの疾患も一刻も早い治療が必要です。

胃がん

胃がんは早期のうちはほとんど自覚症状がありません。進行すると胃痛や吐き気・嘔吐などの症状があらわれてくることがあります。気になる症状が続く時にはお早めに受診してください。

胃・十二指腸潰瘍

胃や十二指腸の粘膜が炎症で深く傷ついてしまった状態が潰瘍です。胃の痛みとともに、吐き気や嘔吐などの症状があらわれることもあります。進行すると胃壁の血管が破れ吐血やタール便などの血便となることもあります。さらに進行すると穿孔を起こすこともありますのでお早めに受診してください。

き気・嘔吐で受診された際の検査・診断

まずは問診でどんな症状がどんなタイミングで起こるのか、直近に食べたものや既往症、服薬歴などをお聞きします。 その後、必要に応じて血液検査で感染の有無や消化器の状態、内分泌の状態などを確認し、消化管の疾患が疑われる場合は胃カメラ検査、膵臓や胆のう、肝臓などの疾患を調べるために腹部超音波検査などを行って、原因疾患をつきとめます。
症状から脳や心臓などの疾患や緑内障発作などが疑われる場合は、連携する高度医療施設を紹介します。

検査

き気・嘔吐が続くようでしたらすぐに受診を

はっきりした原因に心当たりがないのに吐き気や嘔吐が続く場合、深刻な疾患の可能性も高く、原因疾患を特定するため、できるだけ早いうちに消化器内科を受診してください。また、嘔吐が続き、十分水分補給ができないと脱水を起こして危険な状態になることが多く、その場合はすみやかに医療機関を受診してください。
飲み過ぎ、食べ過ぎなど原因がはっきりしている場合も、何度か繰り返すようなら、思わぬ疾患が隠れている場合もありますので、念のため一度は消化器内科を受診することをお勧めします。

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